簡易体力測定表
ご自由にどうぞ
測定項目と目的
握力:上肢の力を評価
目的:握力を測ることで、上肢の大まかな力を見ることができる。
方法:握力計で測定する。
片脚立位:バランス能力を評価
目的:片足立位の時間が短いほど下肢の筋力低下がみられ、転倒しやすくなる。
方法:片足立ちを左右共に何秒できるか測定する。
TUG(Time up go)
目的:下肢筋力、バランス、歩行能力、易転倒性を評価することができる
方法:肘掛のついた椅子にゆったりと腰かけた状態から立ち上がり、3mを心地よい早さで歩き、折り返してから再び深く着座するまでの様子、かかった時間を観察する。
測定結果を5段階で評価
厚生労働省介護予防改定委員会「介護予防マニュアル改訂版.資料3-5体力測定マニュアル」を参考にし、それぞれの評価をレベル1~レベル5までの5段階で評価しています。
レベルが高いほど日常生活を安全に暮らすことができます。
目標
ここでの目標は「握力を何kg以上になる」「片足立ちを30秒以上出来るようになる」等、測定項目の向上ではありません。
体力測定の結果から、日常生活上でのやりづらさ、不便に感じていること関連付け、抽出します。
また、目標を達成する期間はその人によって違います。
例えば、
Aさんは、「最近、椅子から立ち上がる時に何か掴まないと立てない」という悩みがあったとします。
体力測定の結果を見ると、片足立位の時間が短く、TUGも時間がかかっていました。
目標は、「椅子から立ち上がる際に何も持たなくても立てるようになる」とします。
その目標を達成するにあたり、取り組むことを次に書きます。
取り組むこと
Aさんが「椅子から何も掴まないで立てるようになる」には、下肢の筋力向上とバランスの向上が必要です。
その目的を達成するために
①下肢の筋力向上のために、毎日スクワットを30回
②バランスの向上のために、片足立ちの練習を何かを掴んで左右1分間以上
③実際の動作練習で、椅子からの立ち上がりは30回
具体的な練習を指導します。
1カ月後に再測定
1カ月後に再度Aさんに体力測定をしてもらうことで数値的に評価することができます。
体力測定の数値は良くなってはいてもまだ立ち辛さがある様子でしたら、回数を多くしたり、負荷量が高い運動を取り入れる等をしていきます。
最後に
今回出来るだけ簡単に測れるように測定項目を絞っています。
数値として記録しておけば、振り返ることも出来るのでモチベーションにも繋がりやすいと思います。
さらに、ご自身でプラスで何か項目を付け加えるのもいいと思います。
少しでも参考になれば幸いです。