こんにちはタモです。
秋に子どもが生まれる予定です。
出産に向けて現在進行形の悩みとして無痛分娩か自然分娩かについて決めかねていました。
先日、出産院で無痛分娩のオンライン勉強会があり、色々と勉強になったので、自分の理解を深めるためにも無痛分娩につていまとめていこうと思いました。
分娩時の痛みについて
分娩時の痛みは分娩の時期によって2種類あります。
内臓痛と体性痛です。
内臓痛
分娩第1期の痛みです。
分娩第1期は陣痛周期が5~10分毎に規則的に始まり、子宮口が全開になるまでの時期です。
その際の痛みを内臓痛と言い、痛みの特徴として「お腹が痛い」感じです。
体性痛
分娩第2期の痛みです。
分娩第2期は子宮口が全開になってから赤ちゃんが生まれるまでの時期です。
その際の痛みは体性痛と言い、痛みの特徴としては赤ちゃんが出てくる際に骨盤が広がるので「お尻が痛い」感じがします。
陣痛の痛みの程度は?
頂いた資料にあったのは1984年に産痛の主観的評価尺度というもので取ったデータがありました。
痛みの感じ方 | 初出産 |
経産婦 |
きわめて痛い | 6.9% | 0% |
かなり痛い | 16.5% | 11.1% |
高度 | 37.9% | 35.2% |
中等度 | 29.5% | 29.8% |
軽度 | 9.2% | 18.5% |
極わずか | 0 | 5.6% |
初出産では、6割以上が高度の痛みがあります。
無痛分娩について
無痛分娩は麻酔薬によって分娩時の痛みを軽減する方法です。
麻酔の種類
全身投与法:吸入麻酔や静脈麻酔
区域鎮痛法:硬膜外麻酔、脊髄くも膜下麻酔、伝達麻酔、局所麻酔
無痛分娩のメリット
- 分娩中の痛みを軽減できる
- 痛みが和らぐので落ち着いた出産ができる
- 陣痛発作時も痛みが少ないので呼吸が安定し、胎児へ十分な酸素供給が維持できる
- 分娩後処置の痛みも和らぐ
- 出産時に体力の消耗が少ないので出産後すぐに育児ができる
- 無痛分娩が困難な場合、帝王切開に切り替えた際に麻酔を利用できる
無痛分娩の合併症
1.硬膜下血腫や硬膜外血種の可能性
血種が出来てしまった場合、脊髄神経を圧迫してしまう可能性があります。
そのため、一時的、もしくは永遠に麻痺や感覚障害などの神経障害が残る可能性があります。
発生頻度はおおよそ20万~50万症例に1例程度です。
2.高位・全脊髄くも膜麻酔になってしまう可能性
麻酔を注入するカテーテルがくも膜下腔まで入ってしまうことによって起こります。
発生頻度としては、0.0006%~0.07%。
症状として
徐脈、低血圧、呼吸停止、意識消失を起こしてしまうため早期に適切な治療が必要になってきます。
3.局所麻酔中毒
麻酔を注入するカテーテルが血管内に入ることで起こる可能性があります。
発生頻度としては、0.01%~0.2%。
症状は、舌・口唇のしびれ、金属の味がする、多弁になる、呂律が回らない、興奮する、めまい、視力や聴力障害などあります。
重度になると母体の痙攣、不整脈、心停止となっていまうので早期発見が重要になってきます。
4.低髄圧性頭痛
麻酔薬を注入した際に、針を刺した箇所にできた小さな穴から、髄液が漏れ続けることで起こります。
発生頻度は、0.75%。
症状としては、頭痛がありますが、頭痛が強い場合は硬膜外自己血パッチという治療を行います。
5.低血圧
症状として、嘔気や嘔吐、胎児の一過性徐脈がみられます。
予防として点滴を行いますが、麻酔が始まったら頻回に血圧を測定していきます。
6.過強陣痛
これは、麻酔によって陣痛の痛みが軽くなると、一時的に子宮収縮が強くなり、胎児の一過性徐脈が起こる可能性があります。
7.その他
アレルギー、感染、発熱、背部痛などあがります。
無痛分娩はメリットと合併症のリスクを考える
日本では、無痛分娩で生むのは全体の6%程度とのことです。
フランスでは80%以上が無痛分娩を行っているそうです。
無痛分娩は痛みが少ない楽な出産方法ではなく、合併症などのリスクも考える必要がありますね。